数列 $\{a_n\}$ の初項から第 $n$ 項までの和 $S_n$ が $a_n = 2S_n + 2n - 3$ ($n = 1, 2, 3, ...$) を満たしている。 (1) $a_1$ を求めよ。 (2) $a_{n+1}$ と $a_n$ の関係式を求めよ。 (3) $a_n$ を求めよ。

1. 問題の内容

数列 $\{a_n\}$ の初項から第 $n$ 項までの和 $S_n$ が $a_n = 2S_n + 2n - 3$ ($n = 1, 2, 3, ...$) を満たしている。

(1) $a_1$ を求めよ。

(2) $a_{n+1}$ と $a_n$ の関係式を求めよ。

(3) $a_n$ を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) $n = 1$ のとき、$S_1 = a_1$ なので、与えられた式に代入すると $a_1 = 2a_1 + 2(1) - 3$ となります。これを解くことで $a_1$ を求めます。

(2) $a_n = 2S_n + 2n - 3$ が与えられています。$n$ を $n+1$ に置き換えると、 $a_{n+1} = 2S_{n+1} + 2(n+1) - 3 = 2S_{n+1} + 2n - 1$ となります。ここで、$S_{n+1} = S_n + a_{n+1}$ なので、$a_{n+1} = 2(S_n + a_{n+1}) + 2n - 1$ となります。

この式から $S_n$ を消去するために、 $a_n = 2S_n + 2n - 3$ より $2S_n = a_n - 2n + 3$ を代入します。

すると、$a_{n+1} = a_n - 2n + 3 + 2a_{n+1} + 2n - 1$ となり、$a_{n+1}$ と $a_n$ の関係式が求まります。

(3) (2) で求めた関係式を整理すると、$a_{n+1} = -a_n + 2$ となります。

これは隣接二項間漸化式なので、特性方程式 $x = -x + 2$ を解いて $x = 1$ を得ます。

$a_{n+1} - 1 = -(a_n - 1)$ と変形できます。よって、数列 $\{a_n - 1\}$ は初項 $a_1 - 1$、公比 $-1$ の等比数列となります。

$a_1$ の値を代入して一般項を求め、そこから $a_n$ を求めます。

3. 最終的な答え

(1) $a_1 = 2a_1 + 2 - 3$ より、 $-a_1 = -1$ なので、

$a_1 = 1$

(2) $a_{n+1} = 2(S_n + a_{n+1}) + 2n - 1$ に $2S_n = a_n - 2n + 3$ を代入すると、

$a_{n+1} = a_n - 2n + 3 + 2a_{n+1} + 2n - 1$

$-a_{n+1} = a_n + 2$

よって、

$a_{n+1} = -a_n + 2$

(3) $a_{n+1} - 1 = -(a_n - 1)$ より、数列 $\{a_n - 1\}$ は初項 $a_1 - 1 = 1 - 1 = 0$、公比 $-1$ の等比数列である。

したがって、$a_n - 1 = 0 \cdot (-1)^{n-1} = 0$

よって、$a_n = 1$

$a_n = 1$