## 1. 問題の内容

幾何学ベクトル内積四面体空間ベクトル
2025/6/23
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1. 問題の内容

(1) 四面体OABCにおいて、ベクトルOAとベクトルBCが垂直ならば、
AB2+OC2=AC2+OB2|AB|^2 + |OC|^2 = |AC|^2 + |OB|^2
であることを証明せよ。
(2) ベクトル a=(3,4,12)\vec{a} = (3, -4, 12), b=(3,0,4)\vec{b} = (-3, 0, 4)c=a+tb\vec{c} = \vec{a} + t\vec{b} について、c\vec{c}a\vec{a} のなす角と c\vec{c}b\vec{b} のなす角が等しくなるような実数 tt の値を求めよ。
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2. 解き方の手順

### (1) の証明
OA\vec{OA}BC\vec{BC} が垂直であるという条件は、OABC=0\vec{OA} \cdot \vec{BC} = 0 と表せる。
ここで、
AB=OBOA\vec{AB} = \vec{OB} - \vec{OA}
OC=ACOA\vec{OC} = \vec{AC} - \vec{OA}
BC=OCOB\vec{BC} = \vec{OC} - \vec{OB}
である。
まず、左辺を変形する。
AB2+OC2=(OBOA)2+(OC)2=OB22OBOA+OA2+OC2|AB|^2 + |OC|^2 = (\vec{OB} - \vec{OA})^2 + (\vec{OC})^2 = |\vec{OB}|^2 - 2\vec{OB} \cdot \vec{OA} + |\vec{OA}|^2 + |\vec{OC}|^2
次に、右辺を変形する。
AC2+OB2=(OCOA)2+OB2=OC22OCOA+OA2+OB2|AC|^2 + |OB|^2 = (\vec{OC} - \vec{OA})^2 + |\vec{OB}|^2 = |\vec{OC}|^2 - 2\vec{OC} \cdot \vec{OA} + |\vec{OA}|^2 + |\vec{OB}|^2
したがって、示すべき式は、
OB22OBOA+OA2+OC2=OC22OCOA+OA2+OB2|\vec{OB}|^2 - 2\vec{OB} \cdot \vec{OA} + |\vec{OA}|^2 + |\vec{OC}|^2 = |\vec{OC}|^2 - 2\vec{OC} \cdot \vec{OA} + |\vec{OA}|^2 + |\vec{OB}|^2
これは、
2OBOA=2OCOA- 2\vec{OB} \cdot \vec{OA} = - 2\vec{OC} \cdot \vec{OA}
と同値である。
さらに、
OCOAOBOA=0\vec{OC} \cdot \vec{OA} - \vec{OB} \cdot \vec{OA} = 0
OA(OCOB)=0\vec{OA} \cdot (\vec{OC} - \vec{OB}) = 0
OABC=0\vec{OA} \cdot \vec{BC} = 0
となり、これは仮定と一致する。
したがって、
AB2+OC2=AC2+OB2|AB|^2 + |OC|^2 = |AC|^2 + |OB|^2
が成り立つ。
### (2) の計算
a=(3,4,12)\vec{a} = (3, -4, 12)
b=(3,0,4)\vec{b} = (-3, 0, 4)
c=a+tb=(33t,4,12+4t)\vec{c} = \vec{a} + t\vec{b} = (3-3t, -4, 12+4t)
c\vec{c}a\vec{a} のなす角を θ1\theta_1c\vec{c}b\vec{b} のなす角を θ2\theta_2 とする。
cosθ1=acac\cos \theta_1 = \frac{\vec{a} \cdot \vec{c}}{|\vec{a}| |\vec{c}|}
cosθ2=bcbc\cos \theta_2 = \frac{\vec{b} \cdot \vec{c}}{|\vec{b}| |\vec{c}|}
θ1=θ2\theta_1 = \theta_2 より cosθ1=cosθ2\cos \theta_1 = \cos \theta_2 なので、
acac=bcbc\frac{\vec{a} \cdot \vec{c}}{|\vec{a}| |\vec{c}|} = \frac{\vec{b} \cdot \vec{c}}{|\vec{b}| |\vec{c}|}
c0|\vec{c}| \neq 0 なので、
aca=bcb\frac{\vec{a} \cdot \vec{c}}{|\vec{a}|} = \frac{\vec{b} \cdot \vec{c}}{|\vec{b}|}
a=32+(4)2+122=9+16+144=169=13|\vec{a}| = \sqrt{3^2 + (-4)^2 + 12^2} = \sqrt{9+16+144} = \sqrt{169} = 13
b=(3)2+02+42=9+0+16=25=5|\vec{b}| = \sqrt{(-3)^2 + 0^2 + 4^2} = \sqrt{9+0+16} = \sqrt{25} = 5
ac=3(33t)4(4)+12(12+4t)=99t+16+144+48t=169+39t\vec{a} \cdot \vec{c} = 3(3-3t) - 4(-4) + 12(12+4t) = 9 - 9t + 16 + 144 + 48t = 169 + 39t
bc=3(33t)+0(4)+4(12+4t)=9+9t+0+48+16t=39+25t\vec{b} \cdot \vec{c} = -3(3-3t) + 0(-4) + 4(12+4t) = -9 + 9t + 0 + 48 + 16t = 39 + 25t
よって、
169+39t13=39+25t5\frac{169+39t}{13} = \frac{39+25t}{5}
5(169+39t)=13(39+25t)5(169+39t) = 13(39+25t)
845+195t=507+325t845 + 195t = 507 + 325t
845507=325t195t845 - 507 = 325t - 195t
338=130t338 = 130t
t=338130=16965=135t = \frac{338}{130} = \frac{169}{65} = \frac{13}{5}
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3. 最終的な答え

(1) 証明完了
(2) t=135t = \frac{13}{5}

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