3個の黒玉と6個の白玉が入っている箱がある。Aさんが2つ玉を取り、残った玉からBさんが1つ玉を取るとき、AさんとBさんの黒玉の数をそれぞれ$X$、$Y$とする。$X$と$Y$の同時分布を求めよ。

確率論・統計学確率同時分布組み合わせ
2025/3/29

1. 問題の内容

3個の黒玉と6個の白玉が入っている箱がある。Aさんが2つ玉を取り、残った玉からBさんが1つ玉を取るとき、AさんとBさんの黒玉の数をそれぞれXXYYとする。XXYYの同時分布を求めよ。

2. 解き方の手順

XXはAさんが取り出した黒玉の個数なので、X=0,1,2X = 0, 1, 2である。
YYはBさんが取り出した黒玉の個数なので、Y=0,1Y = 0, 1である。
同時確率分布 P(X=x,Y=y)P(X=x, Y=y) を求める。
箱の中には合計9個の玉が入っている。
(i) X=0X = 0の場合: Aさんが白玉を2個取り出す確率は 6C29C2=1536=512\frac{{}_6C_2}{{}_9C_2} = \frac{15}{36} = \frac{5}{12} である。
- Y=0Y = 0の場合: Bさんが白玉を取り出す確率は 47\frac{4}{7} である。
P(X=0,Y=0)=51247=2084=521P(X=0, Y=0) = \frac{5}{12} \cdot \frac{4}{7} = \frac{20}{84} = \frac{5}{21}
- Y=1Y = 1の場合: Bさんが黒玉を取り出す確率は 37\frac{3}{7} である。
P(X=0,Y=1)=51237=1584=528P(X=0, Y=1) = \frac{5}{12} \cdot \frac{3}{7} = \frac{15}{84} = \frac{5}{28}
(ii) X=1X = 1の場合: Aさんが黒玉1個と白玉1個を取り出す確率は 3C16C19C2=3636=1836=12\frac{{}_3C_1 \cdot {}_6C_1}{{}_9C_2} = \frac{3 \cdot 6}{36} = \frac{18}{36} = \frac{1}{2} である。
- Y=0Y = 0の場合: Bさんが白玉を取り出す確率は 57\frac{5}{7} である。
P(X=1,Y=0)=1257=514P(X=1, Y=0) = \frac{1}{2} \cdot \frac{5}{7} = \frac{5}{14}
- Y=1Y = 1の場合: Bさんが黒玉を取り出す確率は 27\frac{2}{7} である。
P(X=1,Y=1)=1227=17P(X=1, Y=1) = \frac{1}{2} \cdot \frac{2}{7} = \frac{1}{7}
(iii) X=2X = 2の場合: Aさんが黒玉を2個取り出す確率は 3C29C2=336=112\frac{{}_3C_2}{{}_9C_2} = \frac{3}{36} = \frac{1}{12} である。
- Y=0Y = 0の場合: Bさんが白玉を取り出す確率は 67\frac{6}{7} である。
P(X=2,Y=0)=11267=684=114P(X=2, Y=0) = \frac{1}{12} \cdot \frac{6}{7} = \frac{6}{84} = \frac{1}{14}
- Y=1Y = 1の場合: Bさんが黒玉を取り出す確率は 17\frac{1}{7} である。
P(X=2,Y=1)=11217=184P(X=2, Y=1) = \frac{1}{12} \cdot \frac{1}{7} = \frac{1}{84}
周辺確率を計算する。
P(X=0)=P(X=0,Y=0)+P(X=0,Y=1)=521+528=20+1584=3584=512P(X=0) = P(X=0, Y=0) + P(X=0, Y=1) = \frac{5}{21} + \frac{5}{28} = \frac{20+15}{84} = \frac{35}{84} = \frac{5}{12}
P(X=1)=P(X=1,Y=0)+P(X=1,Y=1)=514+17=5+214=714=12P(X=1) = P(X=1, Y=0) + P(X=1, Y=1) = \frac{5}{14} + \frac{1}{7} = \frac{5+2}{14} = \frac{7}{14} = \frac{1}{2}
P(X=2)=P(X=2,Y=0)+P(X=2,Y=1)=114+184=6+184=784=112P(X=2) = P(X=2, Y=0) + P(X=2, Y=1) = \frac{1}{14} + \frac{1}{84} = \frac{6+1}{84} = \frac{7}{84} = \frac{1}{12}
P(Y=0)=P(X=0,Y=0)+P(X=1,Y=0)+P(X=2,Y=0)=521+514+114=10+15+342=2842=23P(Y=0) = P(X=0, Y=0) + P(X=1, Y=0) + P(X=2, Y=0) = \frac{5}{21} + \frac{5}{14} + \frac{1}{14} = \frac{10+15+3}{42} = \frac{28}{42} = \frac{2}{3}
P(Y=1)=P(X=0,Y=1)+P(X=1,Y=1)+P(X=2,Y=1)=528+17+184=15+12+184=2884=13P(Y=1) = P(X=0, Y=1) + P(X=1, Y=1) + P(X=2, Y=1) = \frac{5}{28} + \frac{1}{7} + \frac{1}{84} = \frac{15+12+1}{84} = \frac{28}{84} = \frac{1}{3}

3. 最終的な答え

| X/Y | 0 | 1 | 計 |
|-----|------|------|------|
| 0 | 5/21 | 5/28 | 5/12 |
| 1 | 5/14 | 1/7 | 1/2 |
| 2 | 1/14 | 1/84 | 1/12 |
| 計 | 2/3 | 1/3 | 1 |

「確率論・統計学」の関連問題

あるブラウン管の寿命の標準偏差が100時間であるとき、平均寿命の99%信頼区間が$\pm20$時間以内になるようにするには、標本の大きさをどれくらいにしなければならないか。

信頼区間標本サイズ標準偏差統計的推測
2025/7/24

ある会社の電球の寿命の標準偏差が40時間である。250個の電球の寿命を計測したところ、平均寿命が824時間であった。全ての電球の寿命の90%信頼区間を求めよ。

信頼区間標準偏差標本平均統計的推定
2025/7/24

平均未知、分散が16の正規母集団から100個の標本を抽出したところ、標本平均が5.7であった。母集団の平均の95%信頼区間を求める問題です。

信頼区間母平均正規母集団標本平均統計的推測
2025/7/24

ある会社の電球の寿命の標準偏差が40時間であるとき、250個の電球の寿命を計測したところ、平均が824時間であった。このとき、全ての電球の寿命の90%信頼区間を求めよ。

信頼区間統計的推測母平均標準偏差
2025/7/24

問題18:あるブラウン管の寿命の標準偏差は100時間であることが知られている。平均寿命の99%信頼区間が±20時間以内になるようにするためには、標本の大きさをどれくらいとらねばならないか。

信頼区間区間推定標本サイズ正規分布
2025/7/24

ブラウン管の寿命の標準偏差 $\sigma$ は100時間であることがわかっている。平均寿命の99%信頼区間が$\pm 20$時間以内になるようにするために必要な標本の大きさ $n$ を求める。

信頼区間標本母標準偏差標準正規分布
2025/7/24

ブラウン管の寿命の標準偏差は100時間であることがわかっています。平均寿命の99%信頼区間が±20時間以内になるようにするためには、標本の大きさをどれくらいにすればよいでしょうか。

統計的推測信頼区間標本サイズ標準正規分布
2025/7/24

問題6, 7, 8を解く。 * 問題6:17歳女性の身長が平均158.0cm、標準偏差5.39cmの正規分布に従うとき、以下の確率を求めよ。 * (1) 身長が162.5cm未満である...

正規分布確率標準偏差偏差値
2025/7/24

17歳女性の身長が正規分布に従うとして、与えられた平均と標準偏差を用いて、次の確率を計算します。 (1) 162.5cm未満である確率 (2) 150.0cm以下である確率 (3) 155.0cm以上...

正規分布確率標準正規分布統計
2025/7/24

問題は3つあります。 * 問6:17歳女性の身長が正規分布に従うときの確率に関する問題です。 * 問7:確率変数 $X$ が正規分布に従うときの確率に関する問題です。 * 問8:2つの予備...

正規分布確率標準化統計的比較
2025/7/24