関数 $f(x)$ と $g(x)$ およびそれらの導関数 $f'(x)$ と $g'(x)$ について、以下の式を証明します。ただし、$a$ と $b$ は定数、$n$ は整数とします。 (1) $\frac{d}{dx}f(ax+b) = af'(ax+b)$ (2) $\frac{d}{dx}\{g(x)\}^n = n\{g(x)\}^{n-1}g'(x)$

解析学微分導関数合成関数の微分法
2025/6/23

1. 問題の内容

関数 f(x)f(x)g(x)g(x) およびそれらの導関数 f(x)f'(x)g(x)g'(x) について、以下の式を証明します。ただし、aabb は定数、nn は整数とします。
(1) ddxf(ax+b)=af(ax+b)\frac{d}{dx}f(ax+b) = af'(ax+b)
(2) ddx{g(x)}n=n{g(x)}n1g(x)\frac{d}{dx}\{g(x)\}^n = n\{g(x)\}^{n-1}g'(x)

2. 解き方の手順

(1) 合成関数の微分法を用いて証明します。u=ax+bu = ax+b と置くと、dudx=a\frac{du}{dx} = a となります。
ddxf(ax+b)=ddxf(u)=dfdududx=f(u)a=af(ax+b)\frac{d}{dx}f(ax+b) = \frac{d}{dx}f(u) = \frac{df}{du}\frac{du}{dx} = f'(u) \cdot a = a f'(ax+b)
したがって、ddxf(ax+b)=af(ax+b)\frac{d}{dx}f(ax+b) = af'(ax+b) が成り立ちます。
(2) これも合成関数の微分法を用います。u=g(x)u = g(x) と置くと、dudx=g(x)\frac{du}{dx} = g'(x) となります。
ddx{g(x)}n=ddxun=d(un)dududx=nun1g(x)=n{g(x)}n1g(x)\frac{d}{dx}\{g(x)\}^n = \frac{d}{dx}u^n = \frac{d(u^n)}{du}\frac{du}{dx} = n u^{n-1} \cdot g'(x) = n\{g(x)\}^{n-1}g'(x)
したがって、ddx{g(x)}n=n{g(x)}n1g(x)\frac{d}{dx}\{g(x)\}^n = n\{g(x)\}^{n-1}g'(x) が成り立ちます。

3. 最終的な答え

(1) ddxf(ax+b)=af(ax+b)\frac{d}{dx}f(ax+b) = af'(ax+b)
(2) ddx{g(x)}n=n{g(x)}n1g(x)\frac{d}{dx}\{g(x)\}^n = n\{g(x)\}^{n-1}g'(x)

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