複素数 $z$ が満たす方程式が与えられたとき、そのような $z$ 全体が表す図形を求める問題です。具体的には、以下の4つの問題があります。 (1) $|2z+1| = |2z-i|$ (2) $|z+3-4i| = 2$ (3) $(3z+2)(3\overline{z}+2) = 9$ (4) $(1+i)z+(1-i)\overline{z}+2=0$

代数学複素数複素平面図形絶対値直線
2025/6/23

1. 問題の内容

複素数 zz が満たす方程式が与えられたとき、そのような zz 全体が表す図形を求める問題です。具体的には、以下の4つの問題があります。
(1) 2z+1=2zi|2z+1| = |2z-i|
(2) z+34i=2|z+3-4i| = 2
(3) (3z+2)(3z+2)=9(3z+2)(3\overline{z}+2) = 9
(4) (1+i)z+(1i)z+2=0(1+i)z+(1-i)\overline{z}+2=0

2. 解き方の手順

(1) 2z+1=2zi|2z+1| = |2z-i|
両辺を2で割ると、z+12=zi2|z+\frac{1}{2}| = |z-\frac{i}{2}| となります。これは、点 12-\frac{1}{2} と点 i2\frac{i}{2} から等距離にある点 zz の集合なので、12-\frac{1}{2}i2\frac{i}{2} を結ぶ線分の垂直二等分線となります。12=12+0i-\frac{1}{2} = -\frac{1}{2} + 0ii2=0+12i\frac{i}{2} = 0 + \frac{1}{2}i なので、傾きmm1200(12)=1212=1\frac{\frac{1}{2}-0}{0-(-\frac{1}{2})}=\frac{\frac{1}{2}}{\frac{1}{2}}=1 。したがって垂直二等分線の傾きは-1。中点座標は(14,14)(-\frac{1}{4},\frac{1}{4})。ゆえにy14=1(x+14)y-\frac{1}{4} = -1(x+\frac{1}{4})を整理するとy=xy = -xです。
よって、z=x+yiz=x+yiとすると、y=xy=-xを満たすので、x+yi=xxi=x(1i)x+yi = x-xi = x(1-i) となります。
(2) z+34i=2|z+3-4i| = 2
z(3+4i)=2|z - (-3+4i)| = 2 なので、これは点 3+4i-3+4i を中心とする半径2の円です。
(3) (3z+2)(3z+2)=9(3z+2)(3\overline{z}+2) = 9
9zz+6z+6z+4=99z\overline{z} + 6z + 6\overline{z} + 4 = 9
9zz+6(z+z)=59z\overline{z} + 6(z + \overline{z}) = 5
z=x+yiz = x+yi とすると、z=xyi\overline{z} = x-yi なので、zz=x2+y2z\overline{z} = x^2+y^2 かつ z+z=2xz+\overline{z} = 2x
9(x2+y2)+6(2x)=59(x^2+y^2) + 6(2x) = 5
9x2+12x+9y2=59x^2+12x + 9y^2 = 5
9(x2+43x)+9y2=59(x^2+\frac{4}{3}x) + 9y^2 = 5
9(x2+43x+(23)2)+9y2=5+9(49)=5+4=99(x^2+\frac{4}{3}x + (\frac{2}{3})^2) + 9y^2 = 5 + 9(\frac{4}{9}) = 5 + 4 = 9
9(x+23)2+9y2=99(x+\frac{2}{3})^2 + 9y^2 = 9
(x+23)2+y2=1(x+\frac{2}{3})^2 + y^2 = 1
これは中心が 23-\frac{2}{3} つまり 23+0i-\frac{2}{3}+0i、半径1の円です。
(4) (1+i)z+(1i)z+2=0(1+i)z+(1-i)\overline{z}+2=0
z=x+yiz = x+yi とすると、z=xyi\overline{z} = x-yi なので、
(1+i)(x+yi)+(1i)(xyi)+2=0(1+i)(x+yi) + (1-i)(x-yi) + 2 = 0
(x+yi+xiy)+(xyixiy)+2=0(x+yi+xi-y) + (x-yi-xi-y) + 2 = 0
x+yi+xiy+xyixiy+2=0x+yi+xi-y + x-yi-xi-y + 2 = 0
2x2y+2=02x-2y+2=0
xy+1=0x-y+1 = 0
y=x+1y = x+1
これは直線です。

3. 最終的な答え

(1) 直線 y=xy = -x
(2) 中心 3+4i-3+4i, 半径2の円
(3) 中心 23-\frac{2}{3}, 半径1の円
(4) 直線 y=x+1y = x+1

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