四面体OABCと点Pについて、ベクトルに関する式 $10\vec{OP}+5\vec{AP}+9\vec{BP}+8\vec{CP}=\vec{0}$ が成り立つ。 (1) 点Pはどのような位置にあるか。 (2) 四面体OABC, PABCの体積をそれぞれ$V_1$, $V_2$とするとき、$V_1:V_2$を求めよ。

幾何学ベクトル四面体体積内分点
2025/6/23

1. 問題の内容

四面体OABCと点Pについて、ベクトルに関する式 10OP+5AP+9BP+8CP=010\vec{OP}+5\vec{AP}+9\vec{BP}+8\vec{CP}=\vec{0} が成り立つ。
(1) 点Pはどのような位置にあるか。
(2) 四面体OABC, PABCの体積をそれぞれV1V_1, V2V_2とするとき、V1:V2V_1:V_2を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) まず、与えられたベクトル方程式を、始点をOとするベクトルで書き換える。
10OP+5(OPOA)+9(OPOB)+8(OPOC)=010\vec{OP}+5(\vec{OP}-\vec{OA})+9(\vec{OP}-\vec{OB})+8(\vec{OP}-\vec{OC})=\vec{0}
これを整理すると、
32OP=5OA+9OB+8OC32\vec{OP}=5\vec{OA}+9\vec{OB}+8\vec{OC}
OP=5OA+9OB+8OC32\vec{OP}=\frac{5\vec{OA}+9\vec{OB}+8\vec{OC}}{32}
ここで、OD=9OB+8OC17\vec{OD} = \frac{9\vec{OB}+8\vec{OC}}{17} となる点Dを辺BC上にとると、点Dは辺BCを8:9に内分する点となる。
OP=5OA+17OD32=3232(5/325/32OA+17/3217/32OD)\vec{OP}=\frac{5\vec{OA}+17\vec{OD}}{32}=\frac{32}{32}(\frac{5/32}{5/32}\vec{OA} + \frac{17/32}{17/32}\vec{OD})
OP=5OA+17OD32\vec{OP} = \frac{5\vec{OA}+17\vec{OD}}{32}
したがって、点Pは線分ADを17:5に内分する点である。
(2) V1V_1は四面体OABCの体積、V2V_2は四面体PABCの体積である。
点Pは線分ADを17:5に内分するので、点Aから平面OBCまでの距離をhとすると、点Pから平面ABCまでの距離は532h\frac{5}{32}h
また、点Dは辺BCを8:9に内分するので、三角形OBCの面積をSOBCS_{OBC}とすると、三角形ABCの面積は1732SOBC\frac{17}{32}S_{OBC}
四面体OABCの体積V1=13SOBChV_1 = \frac{1}{3}S_{OBC}h
四面体PABCの体積V2=13SABC532hV_2 = \frac{1}{3}S_{ABC} \cdot \frac{5}{32}h
V2=13532h(9+817SOBC)=532SABChV_2 = \frac{1}{3}\frac{5}{32}h (\frac{9+8}{17}S_{OBC}) = \frac{5}{32}S_{ABC} h
V2=5321732SOBChV_2 = \frac{5}{32}\frac{17}{32}S_{OBC} h
したがって、
V2V1=13SABC532h13SOBCh=532SABCSOBC\frac{V_2}{V_1} = \frac{\frac{1}{3}S_{ABC}\frac{5}{32}h}{\frac{1}{3}S_{OBC}h} = \frac{5}{32} \cdot \frac{S_{ABC}}{S_{OBC}}
OP=5OA+9OB+8OC32\vec{OP} = \frac{5\vec{OA}+9\vec{OB}+8\vec{OC}}{32} より
AP=OPOA=27OA+9OB+8OC32\vec{AP} = \vec{OP} - \vec{OA} = \frac{-27\vec{OA}+9\vec{OB}+8\vec{OC}}{32}
点Pは、四面体OABCの内部にあるので、四面体OABCを底面ABCから見たときの高さの比を考えると、
体積比は V2/V1=5/32V_2/V_1 = 5/32
よって、V1:V2=32:5V_1:V_2= 32:5

3. 最終的な答え

(1) 点Pは線分ADを17:5に内分する点。ただし、点Dは辺BCを8:9に内分する点である。
(2) V1:V2=32:5V_1:V_2 = 32:5

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