複素積分 $\oint_C \frac{2z}{z^2+1} dz$ を、与えられた積分路 $C$ に沿って計算します。ここで $C$ は、実軸上で $-2$ から $2$ まで、虚軸の正の方向に沿って半円を描く経路です。

## 問題の解答

いくつか問題が挙げられていますが、ここでは問題 (15) に解答します。

1. 問題の内容

複素積分 $\oint_C \frac{2z}{z^2+1} dz$ を、与えられた積分路 $C$ に沿って計算します。ここで $C$ は、実軸上で $-2$ から $2$ まで、虚軸の正の方向に沿って半円を描く経路です。

2. 解き方の手順

まず被積分関数を部分分数分解します。

$z^2 + 1 = (z - i)(z + i)$ なので、

$\frac{2z}{z^2 + 1} = \frac{2z}{(z - i)(z + i)} = \frac{A}{z - i} + \frac{B}{z + i}$

とおけます。両辺に $(z - i)(z + i)$ をかけると、

$2z = A(z + i) + B(z - i) = (A + B)z + (A - B)i$

となります。係数を比較すると、

$A + B = 2$

$A - B = 0$

したがって、$A = B = 1$ となり、

$\frac{2z}{z^2 + 1} = \frac{1}{z - i} + \frac{1}{z + i}$

と分解できます。

次に、与えられた積分路 $C$ について考えます。$C$ は $-2$ から $2$ までの実軸と、上半平面の半径 $2$ の半円から構成されます。積分路 $C$ の内部には $z = i$ と $z = -i$ という２つの特異点が含まれています。留数定理を用いると、

$\oint_C \frac{2z}{z^2+1} dz = 2\pi i (Res(f,i) + Res(f,-i))$

となります。

ここで、$f(z) = \frac{2z}{z^2+1} = \frac{1}{z - i} + \frac{1}{z + i}$ なので、

$Res(f,i) = \lim_{z \to i} (z-i)f(z) = \lim_{z \to i} (z-i) (\frac{1}{z - i} + \frac{1}{z + i}) = 1$

$Res(f,-i) = \lim_{z \to -i} (z+i)f(z) = \lim_{z \to -i} (z+i) (\frac{1}{z - i} + \frac{1}{z + i}) = 1$

したがって、

$\oint_C \frac{2z}{z^2+1} dz = 2\pi i (1 + 1) = 4\pi i$

となります。

3. 最終的な答え

$\oint_C \frac{2z}{z^2+1} dz = 4\pi i$