(1) 数直線上を速度 $v = \cos{t}$ で運動する点Pが、時刻 $t=0$ から $t=\pi$ までに移動する道のり $L$ を求める。 (2) 曲線 $x = 2\cos{t}$, $y = 2\sin{t}$ ($0 \le t \le 4\pi$) の長さを求める。

解析学積分道のり曲線の長さ三角関数
2025/3/29

1. 問題の内容

(1) 数直線上を速度 v=costv = \cos{t} で運動する点Pが、時刻 t=0t=0 から t=πt=\pi までに移動する道のり LL を求める。
(2) 曲線 x=2costx = 2\cos{t}, y=2sinty = 2\sin{t} (0t4π0 \le t \le 4\pi) の長さを求める。

2. 解き方の手順

(1) 道のりは速度の絶対値を積分することで求められる。
L=0πcostdtL = \int_{0}^{\pi} |\cos{t}| dt
区間 [0,π][0, \pi]cost\cos{t} の符号が変わる点を探す。cost=0\cos{t} = 0 となるのは t=π2t = \frac{\pi}{2} のときである。
0tπ20 \le t \le \frac{\pi}{2} では cost0\cos{t} \ge 0, π2tπ\frac{\pi}{2} \le t \le \pi では cost0\cos{t} \le 0 である。
したがって、
L=0π2costdt+π2π(cost)dtL = \int_{0}^{\frac{\pi}{2}} \cos{t} dt + \int_{\frac{\pi}{2}}^{\pi} (-\cos{t}) dt
=[sint]0π2+[sint]π2π= [\sin{t}]_{0}^{\frac{\pi}{2}} + [-\sin{t}]_{\frac{\pi}{2}}^{\pi}
=(sinπ2sin0)+(sinπ+sinπ2)= (\sin{\frac{\pi}{2}} - \sin{0}) + (-\sin{\pi} + \sin{\frac{\pi}{2}})
=(10)+(0+1)=1+1=2= (1 - 0) + (-0 + 1) = 1 + 1 = 2
(2) 曲線の長さは
L=04π(dxdt)2+(dydt)2dtL = \int_{0}^{4\pi} \sqrt{(\frac{dx}{dt})^2 + (\frac{dy}{dt})^2} dt
x=2costx = 2\cos{t} より dxdt=2sint\frac{dx}{dt} = -2\sin{t}
y=2sinty = 2\sin{t} より dydt=2cost\frac{dy}{dt} = 2\cos{t}
(dxdt)2+(dydt)2=(2sint)2+(2cost)2=4sin2t+4cos2t=4(sin2t+cos2t)=4(\frac{dx}{dt})^2 + (\frac{dy}{dt})^2 = (-2\sin{t})^2 + (2\cos{t})^2 = 4\sin^2{t} + 4\cos^2{t} = 4(\sin^2{t} + \cos^2{t}) = 4
L=04π4dt=04π2dt=[2t]04π=2(4π)2(0)=8πL = \int_{0}^{4\pi} \sqrt{4} dt = \int_{0}^{4\pi} 2 dt = [2t]_{0}^{4\pi} = 2(4\pi) - 2(0) = 8\pi

3. 最終的な答え

(1) L=2L=2
(2) L=8πL=8\pi

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