媒介変数$\theta$を用いて表された楕円$C$: $$ x = \sqrt{5} \cos\theta, \quad y = 2\sin\theta - 1 $$ について、以下の問いに答えます。 (1) 楕円$C$を$x, y$の式で表します。 (2) 点$A(0,3)$から楕円$C$に引いた2本の接線の方程式を求めます。 (3) $p>1$となる点$B(0,p)$から楕円$C$に引いた2本の接線が直交するとき、$p$の値を求めます。

幾何学楕円接線媒介変数準円
2025/6/24

1. 問題の内容

媒介変数θ\thetaを用いて表された楕円CC:
x=5cosθ,y=2sinθ1 x = \sqrt{5} \cos\theta, \quad y = 2\sin\theta - 1
について、以下の問いに答えます。
(1) 楕円CCx,yx, yの式で表します。
(2) 点A(0,3)A(0,3)から楕円CCに引いた2本の接線の方程式を求めます。
(3) p>1p>1となる点B(0,p)B(0,p)から楕円CCに引いた2本の接線が直交するとき、ppの値を求めます。

2. 解き方の手順

(1) 楕円CCx,yx,yの式で表します。
x=5cosθx = \sqrt{5} \cos\theta より、 cosθ=x5\cos\theta = \frac{x}{\sqrt{5}} です。
y=2sinθ1y = 2\sin\theta - 1 より、 sinθ=y+12\sin\theta = \frac{y+1}{2} です。
sin2θ+cos2θ=1\sin^2\theta + \cos^2\theta = 1 に代入すると、
(y+12)2+(x5)2=1 \left(\frac{y+1}{2}\right)^2 + \left(\frac{x}{\sqrt{5}}\right)^2 = 1
(y+1)24+x25=1 \frac{(y+1)^2}{4} + \frac{x^2}{5} = 1
これが楕円CCの方程式です。
(2) 点A(0,3)A(0,3)から楕円CCに引いた2本の接線の方程式を求めます。
楕円CCの方程式は x25+(y+1)24=1\frac{x^2}{5} + \frac{(y+1)^2}{4} = 1 です。
A(0,3)A(0,3)を通る直線を y=mx+3y = mx + 3 とします。
これを楕円の方程式に代入すると、
x25+(mx+3+1)24=1 \frac{x^2}{5} + \frac{(mx+3+1)^2}{4} = 1
x25+(mx+4)24=1 \frac{x^2}{5} + \frac{(mx+4)^2}{4} = 1
4x2+5(m2x2+8mx+16)=20 4x^2 + 5(m^2x^2 + 8mx + 16) = 20
4x2+5m2x2+40mx+80=20 4x^2 + 5m^2x^2 + 40mx + 80 = 20
(5m2+4)x2+40mx+60=0 (5m^2 + 4)x^2 + 40mx + 60 = 0
この2次方程式が重解を持つとき、接線となります。
判別式 D=(40m)24(5m2+4)(60)=0D = (40m)^2 - 4(5m^2+4)(60) = 0
1600m2240(5m2+4)=0 1600m^2 - 240(5m^2+4) = 0
1600m21200m2960=0 1600m^2 - 1200m^2 - 960 = 0
400m2=960 400m^2 = 960
m2=960400=2410=125 m^2 = \frac{960}{400} = \frac{24}{10} = \frac{12}{5}
m=±125=±235=±2155 m = \pm \sqrt{\frac{12}{5}} = \pm 2\sqrt{\frac{3}{5}} = \pm \frac{2\sqrt{15}}{5}
よって、接線の方程式は y=±2155x+3y = \pm \frac{2\sqrt{15}}{5}x + 3 です。
(3) p>1p>1となる点B(0,p)B(0,p)から楕円CCに引いた2本の接線が直交するとき、ppの値を求めます。
B(0,p)B(0,p)を通る直線を y=mx+py = mx + p とします。
これを楕円の方程式に代入すると、
x25+(mx+p+1)24=1 \frac{x^2}{5} + \frac{(mx+p+1)^2}{4} = 1
4x2+5(mx+p+1)2=20 4x^2 + 5(mx+p+1)^2 = 20
4x2+5(m2x2+2m(p+1)x+(p+1)2)=20 4x^2 + 5(m^2x^2 + 2m(p+1)x + (p+1)^2) = 20
(5m2+4)x2+10m(p+1)x+5(p+1)220=0 (5m^2 + 4)x^2 + 10m(p+1)x + 5(p+1)^2 - 20 = 0
判別式 D/4=(5m(p+1))2(5m2+4)(5(p+1)220)=0D/4 = (5m(p+1))^2 - (5m^2+4)(5(p+1)^2 - 20) = 0
25m2(p+1)2(25m2(p+1)2100m2+20(p+1)280)=0 25m^2(p+1)^2 - (25m^2(p+1)^2 - 100m^2 + 20(p+1)^2 - 80) = 0
100m220(p+1)2+80=0 100m^2 - 20(p+1)^2 + 80 = 0
5m2(p+1)2+4=0 5m^2 - (p+1)^2 + 4 = 0
5m2=(p+1)24 5m^2 = (p+1)^2 - 4
m2=(p+1)245 m^2 = \frac{(p+1)^2 - 4}{5}
2本の接線が直交するので、 m1m2=1m_1 m_2 = -1 となる m1,m2m_1, m_2 が存在します。
m2=(p+1)245m^2 = \frac{(p+1)^2 - 4}{5} より、 m=±(p+1)245m = \pm \sqrt{\frac{(p+1)^2 - 4}{5}} です。
2本の接線の傾きを m1,m2m_1, m_2 とすると、m1m2=1m_1m_2 = -1 なので、 m2=1m^2 = -1 となりますが、これはありえません。
別の解法を考えます。
楕円 x25+(y+1)24=1\frac{x^2}{5} + \frac{(y+1)^2}{4} = 1 に対して、点(0,p)を通る2本の接線が直交するとき、その交点の軌跡は準円となります。
準円の方程式は x2+y2=a2+b2x^2 + y^2 = a^2 + b^2 であり、楕円の場合、a2a^2x2x^2 の係数の逆数、 b2b^2y2y^2 の係数の逆数です。
従って準円の方程式は x2+(y+1)2=5+4=9x^2 + (y+1)^2 = 5 + 4 = 9
点(0,p)はこの円上にあるので、02+(p+1)2=90^2 + (p+1)^2 = 9
(p+1)2=9(p+1)^2 = 9
p+1=±3p+1 = \pm 3
p=1±3p = -1 \pm 3
p=2p = 2 or p=4p = -4
p>1p>1 より p=2p = 2

3. 最終的な答え

(1) x25+(y+1)24=1\frac{x^2}{5} + \frac{(y+1)^2}{4} = 1
(2) y=±2155x+3y = \pm \frac{2\sqrt{15}}{5}x + 3
(3) p=2p = 2

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