与えられた格子状の街路において、点Pから点Qへ最短経路で移動する場合の経路数を求める問題です。ただし、以下の4つの場合について経路数を計算します。 (1) 総数 (2) 点Rを通る経路 (3) 点Rと点Sの両方を通る経路 (4) ×印の地点を通らない経路

離散数学組み合わせ最短経路格子状の街路場合の数
2025/6/24

1. 問題の内容

与えられた格子状の街路において、点Pから点Qへ最短経路で移動する場合の経路数を求める問題です。ただし、以下の4つの場合について経路数を計算します。
(1) 総数
(2) 点Rを通る経路
(3) 点Rと点Sの両方を通る経路
(4) ×印の地点を通らない経路

2. 解き方の手順

(1) 総数:
PからQへ行くには、右に5回、下に4回移動する必要があります。したがって、総経路数は、9回の移動のうち、右への移動5回を選ぶ組み合わせの数で求められます。
計算式は (95){9 \choose 5} です。
(95)=9!5!4!=9×8×7×64×3×2×1=126{9 \choose 5} = \frac{9!}{5!4!} = \frac{9 \times 8 \times 7 \times 6}{4 \times 3 \times 2 \times 1} = 126
(2) 点Rを通る経路:
PからRへ行き、RからQへ行く経路数を計算します。
PからRへは、右に2回、下に2回移動する必要があります。したがって、(42)=4!2!2!=4×32×1=6{4 \choose 2} = \frac{4!}{2!2!} = \frac{4 \times 3}{2 \times 1} = 6 通りです。
RからQへは、右に3回、下に2回移動する必要があります。したがって、(53)=5!3!2!=5×42×1=10{5 \choose 3} = \frac{5!}{3!2!} = \frac{5 \times 4}{2 \times 1} = 10 通りです。
したがって、Rを通る経路数は 6×10=606 \times 10 = 60 通りです。
(3) 点Rと点Sの両方を通る経路:
PからRへ行き、RからSへ行き、SからQへ行く経路数を計算します。
PからRへは、(42)=6{4 \choose 2} = 6 通りです((2)で計算済み)。
RからSへは、右に1回、下に1回移動する必要があります。したがって、(21)=2{2 \choose 1} = 2 通りです。
SからQへは、右に2回、下に1回移動する必要があります。したがって、(32)=3!2!1!=3{3 \choose 2} = \frac{3!}{2!1!} = 3 通りです。
したがって、RとSの両方を通る経路数は 6×2×3=366 \times 2 \times 3 = 36 通りです。
(4) ×印の地点を通らない経路:
まず、×印の地点を通る経路数を計算します。
Pから×印の地点へ行くには、右に1回、下に3回移動する必要があります。したがって、(41)=4{4 \choose 1} = 4 通りです。
×印の地点からQへ行くには、右に4回、下に1回移動する必要があります。したがって、(51)=5{5 \choose 1} = 5 通りです。
したがって、×印の地点を通る経路数は 4×5=204 \times 5 = 20 通りです。
総経路数から×印の地点を通る経路数を引くと、×印の地点を通らない経路数が得られます。
したがって、×印の地点を通らない経路数は 12620=106126 - 20 = 106 通りです。

3. 最終的な答え

(1) 総数: 126通り
(2) Rを通る経路: 60通り
(3) R, Sをともに通る経路: 36通り
(4) ×印の箇所を通らない経路: 106通り

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