(1) $-28$ を $3$ で割ったときの余りを求めよ。 (2) $a, b$ は整数で、$a$ を $8$ で割ると $3$ 余り、$b$ を $8$ で割ると $6$ 余る。このとき、$3a^2 + b^2$ を $8$ で割った余りを求めよ。 (3) 十進法で $400!$ を計算すると、末尾に $0$ がいくつ並ぶか。 (4) $4^{170}$ を $9$ で割った余りを求めよ。

数論剰余合同式末尾の0素因数分解フェルマーの小定理
2025/3/30

1. 問題の内容

(1) 28-2833 で割ったときの余りを求めよ。
(2) a,ba, b は整数で、aa88 で割ると 33 余り、bb88 で割ると 66 余る。このとき、3a2+b23a^2 + b^288 で割った余りを求めよ。
(3) 十進法で 400!400! を計算すると、末尾に 00 がいくつ並ぶか。
(4) 41704^{170}99 で割った余りを求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 28-2833 で割ると、28=3×(10)+2-28 = 3 \times (-10) + 2 なので、余りは 22
(2) aa88 で割ると 33 余るので、a=8k+3a = 8k + 3 ( kk は整数) と表せる。
bb88 で割ると 66 余るので、b=8l+6b = 8l + 6 ( ll は整数) と表せる。
したがって、
3a2+b2=3(8k+3)2+(8l+6)2=3(64k2+48k+9)+(64l2+96l+36)=192k2+144k+27+64l2+96l+36=192k2+144k+64l2+96l+633a^2 + b^2 = 3(8k + 3)^2 + (8l + 6)^2 = 3(64k^2 + 48k + 9) + (64l^2 + 96l + 36) = 192k^2 + 144k + 27 + 64l^2 + 96l + 36 = 192k^2 + 144k + 64l^2 + 96l + 63
3a2+b23a^2 + b^288 で割った余りは、192k2+144k+64l2+96l+63192k^2 + 144k + 64l^2 + 96l + 6388 で割った余りと等しい。
192k2,144k,64l2,96l192k^2, 144k, 64l^2, 96l88 で割り切れるので、636388 で割った余りが答えになる。
63=8×7+763 = 8 \times 7 + 7 なので、余りは 77
(3) 400!400! の末尾に並ぶ 00 の個数は、400!400! を素因数分解したときの 55 の個数で決まる。
400400 以下の 55 の倍数の個数は 4005=80\lfloor \frac{400}{5} \rfloor = 80
400400 以下の 2525 の倍数の個数は 40025=16\lfloor \frac{400}{25} \rfloor = 16
400400 以下の 125125 の倍数の個数は 400125=3\lfloor \frac{400}{125} \rfloor = 3
400400 以下の 625625 の倍数の個数は 400625=0\lfloor \frac{400}{625} \rfloor = 0
したがって、400!400! を素因数分解したときの 55 の個数は 80+16+3=9980 + 16 + 3 = 99
よって、末尾に並ぶ 00 の個数は 9999
(4) 41704^{170}99 で割った余りを求める。
41=44(mod9)4^1 = 4 \equiv 4 \pmod{9}
42=167(mod9)4^2 = 16 \equiv 7 \pmod{9}
43=641(mod9)4^3 = 64 \equiv 1 \pmod{9}
431(mod9)4^3 \equiv 1 \pmod{9} なので、
4170=43×56+2=(43)56×42156×421×167(mod9)4^{170} = 4^{3 \times 56 + 2} = (4^3)^{56} \times 4^2 \equiv 1^{56} \times 4^2 \equiv 1 \times 16 \equiv 7 \pmod{9}
したがって、余りは 77

3. 最終的な答え

(1) 2
(2) 7
(3) 99
(4) 7

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