質量 $M$、半径 $R$ の円柱が速度 $v$ で滑らずに転がりながら、傾斜角 $\theta$ の斜面を滑らずに登るとき、斜面に沿ってどれだけの距離 $x$ まで登るかを求める問題です。ただし、平面から斜面に移る際に運動エネルギーは変化しないものとします。

応用数学力学エネルギー保存則回転運動慣性モーメント物理
2025/6/25

1. 問題の内容

質量 MM、半径 RR の円柱が速度 vv で滑らずに転がりながら、傾斜角 θ\theta の斜面を滑らずに登るとき、斜面に沿ってどれだけの距離 xx まで登るかを求める問題です。ただし、平面から斜面に移る際に運動エネルギーは変化しないものとします。

2. 解き方の手順

円柱が滑らずに転がる場合、運動エネルギーは並進運動エネルギーと回転運動エネルギーの和で表されます。円柱の慣性モーメント II12MR2\frac{1}{2}MR^2 であり、回転の角速度 ω\omegavR\frac{v}{R} となります。
したがって、円柱の運動エネルギー KK は、
K=12Mv2+12Iω2=12Mv2+12(12MR2)(vR)2=12Mv2+14Mv2=34Mv2K = \frac{1}{2}Mv^2 + \frac{1}{2}I\omega^2 = \frac{1}{2}Mv^2 + \frac{1}{2}(\frac{1}{2}MR^2)(\frac{v}{R})^2 = \frac{1}{2}Mv^2 + \frac{1}{4}Mv^2 = \frac{3}{4}Mv^2
斜面を登る際に、運動エネルギーは位置エネルギーに変換されます。円柱が斜面に沿って距離 xx だけ登ったとき、高さは xsinθx \sin \theta となります。したがって、位置エネルギー UU は、
U=MgxsinθU = Mgx\sin \theta
エネルギー保存則より、K=UK=Uなので、
34Mv2=Mgxsinθ\frac{3}{4}Mv^2 = Mgx\sin \theta
MM で割って、xx について解くと、
x=3v24gsinθx = \frac{3v^2}{4g\sin \theta}

3. 最終的な答え

斜面に沿って登る距離 xx3v24gsinθ\frac{3v^2}{4g\sin \theta} である。選択肢Cが正しい。

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