与えられたIS-LMモデルにおいて、以下の2つの政策変更が均衡実質GDP ($Y^*$) と均衡実質利子率 ($r^*$) にどのような影響を与えるかを求める問題です。 (1) 財政政策:政府支出 $G$ を32から117に増加させる。 (2) 金融政策:名目貨幣供給量 $M$ を150から405に増加させる。 ここで、IS-LMモデルは以下の式で表されます。 $Y = C + I + G$ $C = 10 + 0.7Y$ $I = 60 - 50r$ $G = 32$ (または 117) $M/P = L$ $L = 87 + 0.2Y - 50r$ $M = 150$ (または 405) $P = 3$

応用数学経済学IS-LMモデルマクロ経済学連立方程式
2025/6/25
はい、承知いたしました。IS-LMモデルの問題ですね。

1. 問題の内容

与えられたIS-LMモデルにおいて、以下の2つの政策変更が均衡実質GDP (YY^*) と均衡実質利子率 (rr^*) にどのような影響を与えるかを求める問題です。
(1) 財政政策:政府支出 GG を32から117に増加させる。
(2) 金融政策:名目貨幣供給量 MM を150から405に増加させる。
ここで、IS-LMモデルは以下の式で表されます。
Y=C+I+GY = C + I + G
C=10+0.7YC = 10 + 0.7Y
I=6050rI = 60 - 50r
G=32G = 32 (または 117)
M/P=LM/P = L
L=87+0.2Y50rL = 87 + 0.2Y - 50r
M=150M = 150 (または 405)
P=3P = 3

2. 解き方の手順

(1) 初期状態 (G=32, M=150)
まず、初期状態の均衡 (YY^*, rr^*) を求めます。IS式とLM式をそれぞれ導出し、連立させて解きます。
IS曲線:
Y=10+0.7Y+6050r+32Y = 10 + 0.7Y + 60 - 50r + 32
0.3Y=10250r0.3Y = 102 - 50r
Y=(10250r)/0.3=(1020500r)/3Y = (102 - 50r) / 0.3 = (1020 - 500r) / 3
LM曲線:
150/3=87+0.2Y50r150 / 3 = 87 + 0.2Y - 50r
50=87+0.2Y50r50 = 87 + 0.2Y - 50r
0.2Y=50r370.2Y = 50r - 37
Y=(50r37)/0.2=250r185Y = (50r - 37) / 0.2 = 250r - 185
IS=LMとしてYとrを求めます。
(1020500r)/3=250r185(1020 - 500r) / 3 = 250r - 185
1020500r=750r5551020 - 500r = 750r - 555
1575=1250r1575 = 1250r
r=1575/1250=1.26r = 1575 / 1250 = 1.26
Y=2501.26185=315185=130Y = 250 * 1.26 - 185 = 315 - 185 = 130
したがって、初期状態は Y=130Y^* = 130, r=1.26r^* = 1.26 です。
(2) 財政政策 (G=117, M=150)
GG が 32 から 117 に増加した場合の新しい均衡 (YY^*, rr^*) を求めます。
IS曲線:
Y=10+0.7Y+6050r+117Y = 10 + 0.7Y + 60 - 50r + 117
0.3Y=18750r0.3Y = 187 - 50r
Y=(18750r)/0.3=(1870500r)/3Y = (187 - 50r) / 0.3 = (1870 - 500r) / 3
LM曲線は変わらないので、
Y=250r185Y = 250r - 185
IS=LMとしてYとrを求めます。
(1870500r)/3=250r185(1870 - 500r) / 3 = 250r - 185
1870500r=750r5551870 - 500r = 750r - 555
2425=1250r2425 = 1250r
r=2425/1250=1.94r = 2425 / 1250 = 1.94
Y=2501.94185=485185=300Y = 250 * 1.94 - 185 = 485 - 185 = 300
したがって、財政政策後の均衡は Y=300Y^* = 300, r=1.94r^* = 1.94 です。
(3) 金融政策 (G=32, M=405)
MM が 150 から 405 に増加した場合の新しい均衡 (YY^*, rr^*) を求めます。
IS曲線は変わらないので、
Y=(1020500r)/3Y = (1020 - 500r) / 3
LM曲線:
405/3=87+0.2Y50r405 / 3 = 87 + 0.2Y - 50r
135=87+0.2Y50r135 = 87 + 0.2Y - 50r
0.2Y=50r+480.2Y = 50r + 48
Y=(50r+48)/0.2=250r+240Y = (50r + 48) / 0.2 = 250r + 240
IS=LMとしてYとrを求めます。
(1020500r)/3=250r+240(1020 - 500r) / 3 = 250r + 240
1020500r=750r+7201020 - 500r = 750r + 720
300=1250r300 = 1250r
r=300/1250=0.24r = 300 / 1250 = 0.24
Y=2500.24+240=60+240=300Y = 250 * 0.24 + 240 = 60 + 240 = 300
したがって、金融政策後の均衡は Y=300Y^* = 300, r=0.24r^* = 0.24 です。

3. 最終的な答え

(1) 財政政策の変更 (G=117G=117): (Y,r)=(300,1.94)(Y^*, r^*) = (300, 1.94)
(2) 金融政策の変更 (M=405M=405): (Y,r)=(300,0.24)(Y^*, r^*) = (300, 0.24)

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