問題は2つの部分からなります。 (1) 任意の置換に対して、それを実現するアミダクジが存在することを示せ。 (2) アミダクジの横棒の本数の偶奇は、そのアミダクジが与える置換の偶奇と一致することを示せ。
2025/6/25
1. 問題の内容
問題は2つの部分からなります。
(1) 任意の置換に対して、それを実現するアミダクジが存在することを示せ。
(2) アミダクジの横棒の本数の偶奇は、そのアミダクジが与える置換の偶奇と一致することを示せ。
2. 解き方の手順
(1) 任意の置換は互換の積で表せることを利用します。また、隣接互換はアミダクジの横棒1本に対応することを利用します。
* 任意の置換 を考えます。
* は互換の積で表せます。すなわち、 (ただし、 は互換) と表せます。
* さらに、任意の互換は隣接互換の積で表せます。例えば、 (ただし ) は と表せます。
* 隣接互換 は、アミダクジの 番目の縦線と 番目の縦線の間に横棒を1本引くことに対応します。
* したがって、任意の置換は隣接互換の積で表せるので、対応するアミダクジを作成できます。
(2) アミダクジの横棒の数は隣接互換の数に対応し、隣接互換1つは置換の符号を反転させます。
* アミダクジの横棒の本数を とします。これはアミダクジが実行する隣接互換の回数に相当します。
* 各隣接互換は置換の符号を 倍します。
* したがって、 回の隣接互換の結果、置換の符号は 倍されます。
* 置換の符号が であることは、 が偶数ならば置換は偶置換、奇数ならば奇置換であることを意味します。
* すなわち、横棒の数が偶数ならば偶置換、奇数ならば奇置換となります。
3. 最終的な答え
(1) 任意の置換に対して、それを実現するアミダクジが存在する。
(2) アミダクジの横棒の本数の偶奇は、そのアミダクジが与える置換の偶奇と一致する。