$n$が5以上の整数のとき、不等式 $2^n > n^2$ が成り立つことを示す。

代数学数学的帰納法不等式指数関数整数の性質
2025/3/30

1. 問題の内容

nnが5以上の整数のとき、不等式 2n>n22^n > n^2 が成り立つことを示す。

2. 解き方の手順

数学的帰納法を用いて証明する。
(1) n=5n = 5 のとき:
左辺: 25=322^5 = 32
右辺: 52=255^2 = 25
よって、25>522^5 > 5^2 が成り立つ。
(2) n=kn = k (k5k \geq 5) のとき、2k>k22^k > k^2 が成り立つと仮定する。
(3) n=k+1n = k+1 のとき、2k+1>(k+1)22^{k+1} > (k+1)^2 が成り立つことを示す。
2k+1=22k2^{k+1} = 2 \cdot 2^k
帰納法の仮定より、2k>k22^k > k^2 なので、
2k+1>2k22^{k+1} > 2k^2
ここで、2k2>(k+1)22k^2 > (k+1)^2 を示す。
2k2(k+1)2=2k2(k2+2k+1)=k22k12k^2 - (k+1)^2 = 2k^2 - (k^2 + 2k + 1) = k^2 - 2k - 1
k22k1>0k^2 - 2k - 1 > 0 を示す。
k22k1=(k1)22k^2 - 2k - 1 = (k-1)^2 - 2
k5k \geq 5 なので、(k1)216(k-1)^2 \geq 16
したがって、(k1)22162=14>0(k-1)^2 - 2 \geq 16 - 2 = 14 > 0
よって、k22k1>0k^2 - 2k - 1 > 0 であるから、2k2>(k+1)22k^2 > (k+1)^2 が成り立つ。
したがって、2k+1>2k2>(k+1)22^{k+1} > 2k^2 > (k+1)^2 となり、2k+1>(k+1)22^{k+1} > (k+1)^2 が成り立つ。
(1), (2), (3) より、数学的帰納法によって、n5n \geq 5 の全ての整数 nn に対して、2n>n22^n > n^2 が成り立つ。

3. 最終的な答え

nnが5以上の整数のとき、不等式 2n>n22^n > n^2 が成り立つ。

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