実数 $a, b$ を定数とする。3次方程式 $x^3 + (a-1)x^2 + (1-a)x + b = 0$ の実数解が $x=1$ だけであるとき、$a$ の値の範囲と $b$ の値を求めよ。

1. 問題の内容

実数 $a, b$ を定数とする。3次方程式 $x^3 + (a-1)x^2 + (1-a)x + b = 0$ の実数解が $x=1$ だけであるとき、$a$ の値の範囲と $b$ の値を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、$x=1$ が解であることから、$x=1$ を方程式に代入して $b$ を $a$ で表します。

$1^3 + (a-1)1^2 + (1-a)1 + b = 0$

$1 + a - 1 + 1 - a + b = 0$

$1 + b = 0$

$b = -1$

次に、与えられた方程式に $b = -1$ を代入して因数分解を行います。

$x^3 + (a-1)x^2 + (1-a)x - 1 = 0$

$x^3 - x^2 + ax^2 - ax + x - a - 1 = 0$

$x^2(x - 1) + ax(x - 1) + (x-1) - a = 0$

ここで、$x = 1$ が解であるから、$(x-1)$ を因数に持つはずなので、$x=1$ を代入します

$x^3 + (a-1)x^2 + (1-a)x - 1 = (x-1)(x^2 + ax + 1) = 0$

$x^2 + ax + 1 = 0$ は実数解を一つだけ持つか、実数解を持たない必要があるので、判別式 $D$ について、$D \le 0$ が成り立ちます。

$D = a^2 - 4 \le 0$

$-2 \le a \le 2$

しかし、問題文では $x=1$ だけが実数解であると書かれているので、$x^2 + ax + 1 = 0$ が解 $x=1$ を持つと、実数解が $x=1$ だけであるという条件に反する。従って、$x^2 + ax + 1 = 0$ は $x=1$ を解に持たない。つまり、$1^2 + a(1) + 1 = 0$ を満たさない。

$1 + a + 1 = 0$

$a = -2$

$a = -2$ のとき、$x^2 - 2x + 1 = (x-1)^2 = 0$ となり、$x = 1$ が重解になってしまうので、$x=1$ 以外の実数解を持たなくなってしまうので、$a = -2$は条件を満たさない。

$x^2 + ax + 1 = 0$ が実数解を持たない場合、$a^2 - 4 < 0$ となり、$-2 < a < 2$ となります。

$x^2 + ax + 1 = 0$ が$x=1$を解に持たない条件を考慮すると、$a \neq -2$ となりますが、$-2 < a < 2$ の範囲内なので、これは自動的に満たされます。

したがって、$-2 < a < 2$ かつ $b = -1$ となります。

3. 最終的な答え

$-2 < a < 2$

$b = -1$