数列 $\{a_n\}$ が与えられており、$0 < p < 1$、$a_1 = 1$、$a_2 = 2$、$a_{n+2} = (1-p)a_{n+1} + pa_n$ で定義される。 (1) $b_n = a_{n+1} - a_n$ とおくとき、数列 $\{b_n\}$ の一般項を求める。 (2) 数列 $\{a_n\}$ の一般項を求める。 (3) 極限 $\lim_{n \to \infty} a_n$ を求める。

1. 問題の内容

数列 $\{a_n\}$ が与えられており、$0 < p < 1$、$a_1 = 1$、$a_2 = 2$、$a_{n+2} = (1-p)a_{n+1} + pa_n$ で定義される。

(1) $b_n = a_{n+1} - a_n$ とおくとき、数列 $\{b_n\}$ の一般項を求める。

(2) 数列 $\{a_n\}$ の一般項を求める。

(3) 極限 $\lim_{n \to \infty} a_n$ を求める。

2. 解き方の手順

(1) まず、$b_n = a_{n+1} - a_n$ より、$b_1 = a_2 - a_1 = 2 - 1 = 1$ である。

$a_{n+2} = (1-p)a_{n+1} + pa_n$ を変形すると、

$a_{n+2} - a_{n+1} = -p(a_{n+1} - a_n)$ となる。

よって、$b_{n+1} = a_{n+2} - a_{n+1} = -p(a_{n+1} - a_n) = -pb_n$ である。

したがって、数列 $\{b_n\}$ は初項 $b_1 = 1$、公比 $-p$ の等比数列である。

ゆえに、$b_n = (-p)^{n-1}$ である。

(2) $b_n = a_{n+1} - a_n$ より、

$a_{n+1} = a_n + b_n = a_n + (-p)^{n-1}$ である。

したがって、$a_n = a_1 + \sum_{k=1}^{n-1} b_k = 1 + \sum_{k=1}^{n-1} (-p)^{k-1}$ である。

$\sum_{k=1}^{n-1} (-p)^{k-1}$ は、初項 $1$、公比 $-p$、項数 $n-1$ の等比数列の和であるから、

$\sum_{k=1}^{n-1} (-p)^{k-1} = \frac{1 - (-p)^{n-1}}{1 - (-p)} = \frac{1 - (-p)^{n-1}}{1 + p}$ である。

よって、$a_n = 1 + \frac{1 - (-p)^{n-1}}{1 + p} = \frac{1+p+1-(-p)^{n-1}}{1+p} = \frac{2+p-(-p)^{n-1}}{1+p}$ である。

(3) $0 < p < 1$ より、$\lim_{n \to \infty} (-p)^{n-1} = 0$ である。

したがって、$\lim_{n \to \infty} a_n = \lim_{n \to \infty} \frac{2+p-(-p)^{n-1}}{1+p} = \frac{2+p}{1+p}$ である。

3. 最終的な答え

(1) $b_n = (-p)^{n-1}$

(2) $a_n = \frac{2+p-(-p)^{n-1}}{1+p}$

(3) $\lim_{n \to \infty} a_n = \frac{2+p}{1+p}$